学びに気付く
改めて自称多趣味の緑君です。
私は今、日本舞踊をやっているのですが
きっかけとなったのは民謡舞踊といいましょうか
地元で昔栄えた踊りを受け継ごうという手踊りの会があり
参加させてもらったのが始まりです
そのように
皆でそろって踊るときに上手に見えるのは
きちっと踊ることもそうですが
皆がそろっていることではないでしょうか
近年でその極みを見せてくれたのが
登美丘高校ダンス部のバブリーダンス
(近年とは言え、もう10年ほど前なのですね)
「ダンシング・ヒーロー (Eat You Up)」/荻野目洋子
に合わせて、オフィスレディや昭和のジュリアナ東京を思わせるような衣装で
一糸乱れぬ振付を披露していました
そして、その卒業生も多いといわれる
アバンギャルディ
というダンス集団
おかっぱにセーラー服などのいでたちで
同じく一糸乱れぬ完璧な舞踊美を見せてくれます
彼女らほど完ぺきではなくとも
集団で同じ振り付けをする時
揃っていること
が舞台芸術として、舞踊技術として
最大級の魅力であり、最低限気を付けなければならないポイントだと思います
それこそが「美しさ」、舞踊美ではないでしょうか
それを逆手に取ると
個々、または舞台上のいくつかのグループで
違う振り付けをすることの意味は
何かを伝える表現のシーン
ということになります
自分の思いや曲、ストーリーの意味や核心を
見ている人に伝える時間
それがソロやそれぞれが異なる振付をする意味です
今日は、その2点のうち
「美しさ」についてもう少し詳しくお話しします
ブログを始めた当初の記事で
多趣味で色々な活動をしていると
思わぬところで「気付き」を得ることができ
他の活動の成長につながります
と書きました
いろいろな形で相互に役立つのですが
このそろえて踊ることに関して言えば
書道
手話
舞踊
が絶妙にリンクしているというお話をしなくてはなりません
書道は小学校の頃に3年ほど習字に通い
大人になってからも3~4年ほど書道教室に通った経験があります
(離れて6年以上になりますが……)
手話は手の動き、表情、体の動き、向きや位置で複合的に表され、
言語として体系があります
「人によって手話が違う」という感じ方には2通りあって
使っている単語が違う(→方言や訛りがある)
表現の仕方に癖がある(→筆跡や声帯が違う)
というものです
ベテランでも方言や訛りに関しては初めて見るとさっぱりわからないものもありますが
目が慣れてくると癖があっても同じ意味だと分かります
しかし初心者は特に癖についても同じ表現ではないと感じてしまいます
その点、舞踊では少し踊りがずれていたとしても
違う振りだとまでは思わないのではないでしょうか
字をきれいに書くこと
手話の単語を覚えること
踊りできれいにそろえること
その3点を叶えてくれる知識が書道にあります
永字八法という言葉をご存じでしょうか?
「永」という1字に、書道で必要な基本となる8つの筆法がすべて含まれているというものです
その筆法の考え方が
手話や舞踊にも生かせると感じました
ちなみに永字八法とは次のとおりです
筆法名 | 該当部分 | 習得できる技術 |
|---|---|---|
側(そく) | 最初の点 | 筆を斜めに入れて書く点の技法 |
勒(ろく) | 横画 | 左から右へ引く横線の技法 |
努(ど) | 縦画 | 上から下へ引く縦線の技法 |
趯(てき) | はね | 力を込めてはねる技法 |
策(さく) | 右上への払い | 斜め上へはらう技法 |
掠(りゃく) | 短い払い | 短くはらう技法 |
啄(たく) | 左下への点 | 左下へ打ち込む点の技法 |
磔(たく) | 右下への払い | 右下へ大きくはらう技法 |
(習字上手く書くコツ完全ガイド|初心者でも劇的に上達する10の基本テクニック - 墨からはじまる話)より
特に
始点、引く線、終点(「とめ」「はね」「はらい」)
を意識することが上達のカギだと思います
手話や舞踊では
セットポジションはどこで、どんなふうに動いて、どうやって終わるのか
それを単語ごと振りごとに覚えていきます
そして、
書道では点や線の組み合わせが文字になり
単語と単語を組み合わせると文章に
振りと振りをつなぎ合わせると踊りになります
文字では、楷書であれば画と画の間は離れている方が一般的ですが
手話と、舞踊では
単語と単語の間
振りと振りの間
にも物理的につながりがあります
しかし、習字を習うとき、先生が画と画の間に点点点でつながってる意識で書くんだよ
と破線で書き示してくれた記憶はありませんか?
その実線と破線を上手く動かしわける、見極めることがひとつのポイントです
そして、前半で繰り返し話した
舞踊においての「美しさ」であるそろった動きを実現するには
拍や音、歌に振りをあてるとき
音が鳴った瞬間がセットポジションなのか
音の長さに合わせての動きなのか
音と振りの後のポージングが揃うのか
そういった部分まで明確に共通認識を持つ必要があります
分かりやすい楽器の音を頼りに振りを付けている場合
その音が鳴った時に
セットポジションにいる人と
もう動き始めている人と
振りの終点にいる人と
それぞれだとズレが生じてしまい
「美しさ」という観点からするとマイナス評価になります
たとえば、同じ振り付けなのだけど
あえて、個々人が自由に踊る
という表現方法であれば意識する必要はありません
しかし、そうではなく
揃えて踊るというのであれば
最低限といってもいいほど意識する必要がある重要なポイントです
それができていないからダメだという話ではありません
それを意識することで
もっと美しく見えて
観客に感動を与えられるのではないか
という提言です
ジャンルを問わず
人数を問わず
シンクロニシティを必要とする踊りを踊るすべての人へ
書道と手話と舞踊を趣味に持つ緑色からのメッセージ